「タバコをやめたいのにやめられない」「禁煙していたけどつい吸ってしまった」とお悩みではありませんか。今回は、禁煙に失敗する原因と禁煙を成功させる方法について解説します。
禁煙を決意しても失敗続きの方は、ぜひ最後までご覧ください。
禁煙に失敗する原因とは?

さて、禁煙に失敗してしまうのはなぜなのでしょうか。禁煙が継続できないのは意志が弱いからではありません。
以下の3つの要因が複雑に絡み合うため、禁煙に失敗してしまうのです。
- 身体的依存
- 習慣的依存
- 心理的依存
これらの要因について、1つずつ詳しくみていきましょう。
身体的依存
タバコに含まれるニコチンの依存性がとても高く、「ニコチン切れ」の症状がきついことから喫煙を繰り返すことになります。喫煙を繰り返してしまうのは「ニコチン依存症」という病気が原因であり、やめようと思ってもやめられない状態といえます。
ニコチン依存症を克服できなければ、禁煙は失敗に終わってしまうのです。
ニコチンの依存性について
ニコチンの依存性は、ヘロインやコカインといった麻薬に次ぐ高さを示しており、アルコール・覚醒剤よりも強力とされています。これは、2007年に医学雑誌ランセットで発表された論文にて、合法および非合法ドラッグ20種の依存性スコアを算定した結果です。
このような科学研究結果に基づいて、国内外の主要な専門機関・行政当局において「タバコは薬物である」と名言されています。
習慣的依存
「タバコを吸いたい」と感じるタイミングは人それぞれです。普段ことあるごとに一服しているとしたら、寝起き・食後・トイレ後・口が寂しい時・休憩中・お酒やコーヒーを飲んでいる時といった生活パターンの中に当たり前のように組み込まれています。
タバコを吸うことが習慣化することで、無意識的にタバコに火をつけてしまうのです。
心理的依存
タバコを吸ってニコチンを摂取することで、脳内の神経伝達物質が放出されます。「タバコを吸うとストレスを解消できる」「人との交流にタバコが必要だ」「タバコを吸うと集中できる」といった、誤った認識を持つことを心理的依存といいます。
ニコチンの作用により「禁煙をしたら楽しみが奪われる」と錯覚してしまうことも、禁煙を阻む要因の1つです。
禁煙を成功させるには?

つづいて禁煙を成功させるにはどのような方法があるのかをみていきましょう。禁煙に失敗する要因である「身体的依存」「習慣的依存」「心理的依存」への対処法を知っておくことで、禁煙成功への道が開けます。
各依存への対処法について詳しくみていきましょう。
身体的依存を緩和させる方法
タバコを吸ってニコチンを摂取すると、ニコチンなしでは脳内の神経系が正常に機能しない状態となります。
「ニコチン切れ」の症状(離脱症状)と緩和させる方法を表にまとめてみました。
| 離脱症状 | 緩和させる方法 |
| タバコを吸いたいと強く感じる | ・深呼吸をする ・軽い運動をする ・電子タバコを吸う ・ガムを噛む ・ニコチンガムを噛む |
| イライラする | ・深呼吸をする ・軽い運動をする ・寝る ・好きな音楽を聴く ・電子タバコを吸う ・ニコチンガムを噛む ・ニコチンパッチを貼る |
| 集中力低下 | ・ニコチンガムを噛む ・ニコチンパッチを貼る ・好きな音楽を聴く ・電子タバコを吸う ・軽い運動をする |
| 頭痛 | ・頭痛薬を使用する ・足を高くして仰向けに寝る |
| 眠気・倦怠感 | ・思い切って寝る ・禁煙するタイミングを、長期休暇などに設定する |
吸いたいと感じるのは長くても5分です。禁煙を開始する前に、5分を乗り切る方法を準備しておきましょう。禁煙に何度も挑戦して失敗している場合は、元々のタバコの本数が多く、離脱症状が強いのかもしれません。
自力でニコチン依存を克服するのが難しいと感じたら、禁煙外来を受診するのも1つの方法です。
習慣的依存への対処法
習慣的依存とは、タバコを吸うことが生活パターンに組み込まれていることから無意識的に喫煙してしまう状態です。
以下に、タバコを吸いたい場面別ごとの対処法は以下の通りです。
| タバコを吸いたい場面 | 対処法 |
| 起床直後 | ・洗顔をする ・歯磨きをする |
| 食後 | ・すぐ席を立つ ・歯磨きをする |
| お酒やコーヒーを飲んだ時 | ・お酒の場には行かない ・コーヒーを違う飲み物に変える |
| 口が寂しい時 | ・ガムを噛む ・氷を口に入れる ・電子タバコを吸う |
| 休憩中 | ・深呼吸をする ・軽い運動をする ・職場の人に禁煙宣言しておく |
無意識的にタバコを吸ってしまわないよう、禁煙を決意したら喫煙グッズを捨てましょう。そして、タバコと強く結び付いた生活パターンを変える努力が必要です。
また、「タバコを吸いたい」と思った時には電子タバコもおすすめです。NONICOなどの比較的簡単に使える電子タバコを利用して、日々の習慣を電子タバコに切り替えていきましょう。
心理的依存への対処法
「落ち込んだ時にタバコで解消できた」「うれしいことがあった時の一服が心地よかった」といったタバコへの良いイメージ(心理的依存)により、タバコを吸いたくなります。また「タバコを吸わないと集中できない」「タバコは健康に悪くない」などという錯覚も、禁煙の失敗につながります。禁煙を成功させるためには、タバコへの良いイメージや禁煙へのマイナスイメージを取り払う必要があります。
それらがすべてニコチン依存による誤解であることを認識することが、禁煙成功への第一歩です。心理的依存が強い場合は、禁煙外来にてカウンセリングを受けるのがおすすめです。
禁煙補助薬を利用する
禁煙を成功させるには、つらい離脱症状を乗り切らなければなりません。
以下に紹介する禁煙補助薬を利用すれば、離脱症状を緩和させ、禁煙の継続をサポートしてくれます。
- チャンピックス
- ニコチンパッチ
- ニコチンガム
禁煙補助薬について、表を用いて簡単に解説します。
| 禁煙補助薬 | 特徴 |
| チャンピックス (非ニコチン製剤) | ・ミドル~ヘビースモーカー向けの飲み薬 ・医師から処方される医療用医薬品 ・タバコをまずいと感じさせる効果あり ・離脱症状を緩和させる ・服用開始から1週間は喫煙可 ・吐き気などの副作用あり |
| ニコチンパッチ (ニコチン製剤) | ・ライト~ミドルスモーカー向けの貼り薬 ・起床時に上腕・腹部・腰などに貼り付け、寝る前にはがす ・少量のニコチンを補い、離脱症状を緩和させる ・小さいサイズは薬局で購入可 |
| ニコチンガム (ニコチン製剤) | ・ライト~ミドルスモーカー向けのニコチン入りガム ・少量のニコチンを口から吸収し、離脱症状を緩和する ・1回に1個を30~60分かけて噛む ・ニコチン依存がガムに引き継がれるおそれあり |
飲み薬であるチャンピックスにはニコチンは含まれていません。チャンピックスは市販されておらず、医師からの処方でのみ入手できます。ニコチンパッチとニコチンガムの効果に変わりはありません。
どちらも薬局やドラッグストアなどで購入できますが、禁煙成功率はチャンピックスに劣ります。離脱症状を乗り切れず禁煙失敗が続いている方は、禁煙補助薬を使用してみるのも1つの方法です。
禁煙に失敗しないためのコツ4つ

それではここで、禁煙に失敗しないためのコツを4つ紹介します。
- 周りの人に協力してもらう
- 禁煙理由を書き出す
- 目標は低く設定する
- タバコの代用品を見つける
1つずつ簡単に解説します。
周りの人に協力してもらう
禁煙をすると決意したら、周りの人に宣言しましょう。応援してもらったり、禁煙の節目ごとにお祝いしてもらったりすると励みになり、禁煙に失敗しにくくなります。
禁煙理由を書き出す
禁煙を決意した理由を明確に書き出しておき、気持ちが揺らいだ時に見て思い出しましょう。
目標は低く設定する
「一生吸わない」などと張り切りすぎず、半日・1日・3日・1週間というように小さく目標を立てて達成感を味わいつつ、少しずつ禁煙期間を延ばしていきましょう。
タバコの代用品を見つける
離脱症状を乗り切るために、禁煙開始前にタバコの代用品を見つけておきましょう。禁煙ガム・禁煙飴・電子タバコがおすすめです。電子タバコはニコチン・タール0でありながらタバコの吸いごたえを再現する商品が多く、リフレッシュ効果も得られるため、気になる方はお試し利用してみると良いでしょう。
何度も禁煙に失敗している場合は禁煙外来へ
ニコチンの依存性の高さから、自力で禁煙を成功させるのはとても難しいことです。禁煙外来での禁煙治療は、自力で禁煙をすすめるよりもラクな上に確実に禁煙できる方法です。2006年4月より禁煙治療には健康保険が適用され、12週間に5回の禁煙治療では飲み薬が処方されます。
今までに何度も禁煙に失敗している方は、禁煙外来での禁煙治療を検討してみましょう。
禁煙失敗についてまとめ
今回は禁煙に失敗する原因と、成功させる方法について解説しました。禁煙に失敗してしまうのは、ニコチンの依存性の高さが原因です。「ニコチン切れ」による離脱症状を乗り切るためには、タバコを吸うこと以外で気を紛らわす必要があります。自力で禁煙したい方には禁煙補助薬の使用をおすすめします。
また、禁煙を決意しても失敗続きの方は、禁煙外来での治療についても検討してみましょう。

