いざ禁煙を始めると「何年継続できれば成功?」「3年禁煙できたら成功したといえる?」などと疑問がわいてくるのではないでしょうか。ゴールが見えなければ不安になりますよね。ということで今回は、禁煙生活を送る中で「禁煙3年目がどの段階にあたるのか」についてデータを元に解説します。
禁煙3年目の効果や状態について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
禁煙は3年できたら成功?

さて、禁煙を始めてから何年継続できれば、「禁煙に成功した」といえるのでしょうか。タバコに含まれるニコチンの依存性の高さは、ヘロインやコカインなどの麻薬と同等であり、自力での禁煙成功率は10%程度とされています。
意識調査における禁煙成功ラインは1年以上の継続
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 コンシューマー カンパニーが2016年に行った意識調査によると、禁煙成功のラインは「タバコを吸わない期間が1年以上続くこと」と考える人が多数という結果が出ています。
加えて、タバコを吸ったことのない人にいたっては、「10年以上続けば」という意見が2番目に多いという結果となりました。禁煙外来での治療期間が12週間=3ヶ月であることを考慮すると、一般的な禁煙の成功ラインが高めであることがわかります。
禁煙から2~4年の時期は油断禁物
禁煙開始から2~4年後には、虚血性心疾患(狭心症・心疾患など)のリスクや、脳梗塞のリスクが減少する可能性があるといわれています。禁煙から数年経過したこの時期でも「1本だけなら…」と吸ってしまうおそれがあるようです。
一般的に、禁煙成功のラインは「タバコを吸わない期間が1年以上」と考える人が多い中で、禁煙から2~4年経過していても、ふとした瞬間に吸ってしまうことがあるようです。現状では、はっきりとした禁煙成功の定義はなく、「吸いたい」という気持ちのコントロールが禁煙成功の鍵となりそうです。
禁煙3年目の効果とは?
禁煙3年目の効果として、生活習慣病の発症リスクが低下し始めます。狭心症・心筋梗塞といった病気にかかりにくくなり、喫煙していた頃に比べて、急死するリスクが軽減する可能性があるともいわれています。
参考:ネットのくすり屋さん【意外と知らない】禁煙することで起こる身体の変化
禁煙開始から15年目までの効果

さて、禁煙開始から15年目までにみられる健康面の変化についてみていきましょう。国立研究開発法人国立がん研究センターによると、まず禁煙開始20分以内に健康上の好ましい変化が現れ、長期的に見て健康被害のリスクも下がっていくとのことです。
禁煙してからの経過時間と健康上の好ましい変化については、以下の表をご参照ください。
すべての喫煙者にもたらされる禁煙の効果(禁煙後すぐ、また長期的に現れる健康へのメリット)
| 禁煙してからの 経過時間 | 健康上の好ましい変化 |
| 20分以内 | 心拍数と血圧が低下する |
| 12時間 | 血中一酸化炭素値が低下し正常値になる |
| 2₋12週間 | 血液循環が改善し肺機能が高まる |
| 1₋9カ月 | 咳や息切れが減る |
| 1年 | 冠動脈性心疾患のリスクが喫煙者の約半分に低下する |
| 5年 | 禁煙後5-15年で脳卒中のリスクが非喫煙者と同じになる |
| 10年 | 肺がんのリスクが喫煙者に比べて約半分に低下し、口腔、咽喉頭、食道、膀胱、子宮頸部、膵臓がんのリスクも低下する |
| 15年 | 冠動脈性心疾患のリスクが非喫煙者と同じになる |
引用:国立研究開発法人国立がん研究センター「禁煙による健康への効果」
それでは、禁煙開始から15年目までの経過について、簡単に解説します。
禁煙して何年で元に戻る?
禁煙を開始した直後から、体はダメージから回復し始めるとされていますが、実際にはどれぐらいの期間で元に戻るのでしょうか。冠動脈性心疾患のリスクが非喫煙者と同程度に低下するまでに約15年かかるとされています。
病気のリスクは徐々に下がっていく
禁煙10年後には、肺がんのリスクが喫煙者に比べて約半分に下がることに加え、その他のがん(口腔がん・咽喉頭のがん・食道がん・膀胱がん・子宮頸がん・膵臓がん)のリスクも下がることが報告されているようです。
がん以外の病気では、禁煙開始から1年程度で咳・痰・息切れが軽減し、狭心症や心筋梗塞などのリスクが下がるともいわれています。
禁煙して何年で肺がきれいになる?
禁煙後早ければ1ヶ月ほどで、せきや喘鳴などの呼吸器症状が軽減し始めるのと同時に、かぜやインフルエンザなどの感染症にかかりにくくなります。一度汚れた肺が元通りになることはないとされていますが、禁煙開始から1年経過すると肺機能はダメージから少しずつ回復し始めます。
禁煙開始から5~9年で、肺がんのリスクが低下するといわれており、禁煙を開始するならばできるだけ早い方が良いようです。
参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「禁煙の効果」
周防医院「喫煙のリスク」
禁煙の時期と健康へのメリットの関係
つづいて、禁煙の時期と健康へのメリットとの関係性について解説します。以下の表をご覧ください。
全年齢層ですでに喫煙関連の健康問題が生じている人にもたらされるメリット
| 禁煙の時期 | 喫煙を続けている人と比較したメリット |
| 30歳頃 | 寿命が約10年長くなる |
| 40歳頃 | 寿命が9年長くなる |
| 50歳頃 | 寿命が6年長くなる |
| 60歳頃 | 寿命が3年長くなる |
| 生命に関わる疾患の発症後 | 心臓発作の発症後に禁煙すれば、次の発作が起きる可能性を50%低下させるなど、迅速な効果がある |
引用:国立研究開発法人国立がん研究センター「禁煙による健康への効果」
30歳頃に禁煙をすれば寿命が約10年長くなり、60歳頃では寿命が3年長くなる、という調査結果から、禁煙を開始するのが早ければ早いほど、寿命が長くなることがわかります。
また、生命に関わる疾患の発症後では、禁煙によって再発するリスクを軽減できるというデータが出ているようです。
34歳までに禁煙すると非喫煙者と同程度の生存率になる
喫煙者は、生涯たばこを吸わない人と比べて、10年程度余命が短くなるという報告がある一方で、35歳未満で禁煙できればタバコが原因で亡くなるリスクが下がるともいわれています。具体的には、34歳までに禁煙すると非喫煙者と同じくらいの生存率となる可能性があるようです。
なるべく早く禁煙に取り組むことが、自分自身や周囲の人の健康を守ることにつながります。
3年ぶりに禁煙に失敗してしまったら

つらい離脱症状を乗り切り、禁煙を3年継続できていても、つい吸ってしまうと歯止めがきかなくなるのがタバコの怖いところです。「1本だけなら大丈夫」と再喫煙することで、1本が2本に、2本が3本に増えていき、タバコを吸う生活に一瞬で引き戻されてしまうのです。
再喫煙してしまった時の対処法
もし3年ぶりに禁煙に失敗してしまったら、すぐにタバコグッズを処分しましょう。なぜ吸ってしまったのか、状況や環境などを整理して対策を練りつつ、禁煙に再チャレンジしてください。
この時、必要以上に落ち込まないのがポイントです。ニコチンの依存性の高さは、ヘロインやコカインといった麻薬と同等といわれており、簡単にはやめられないのが現実です。油断をしたら吸ってしまうおそれがあるということを念頭に置き、周囲の人の協力を得ながら、禁煙生活を再び始めましょう。
おすすめの禁煙グッズ3選
禁煙に再チャレンジする際に、知っておくと役立つかもしれない禁煙グッズを紹介します。
- 禁煙補助剤(ニコチンパッチ・ニコチンガム)
- 電子タバコ
- 禁煙パイポ
1つずつみていきましょう。
禁煙補助剤(ニコチンパッチ・ニコチンガム)
1つ目は、禁煙補助剤です。貼るタイプのニコチンパッチと噛むタイプのニコチンガムの2種類から選べます。どちらも薬局やドラッグストアで手軽に購入可能です。
ニコチンが含まれており、使用することでニコチン切れによる離脱症状を和らげる効果が期待できます。
電子タバコ
2つ目は、今人気が高まっている電子タバコです。国内産の電子タバコはニコチン・タール0ですが、紙タバコ顔負けの吸いごたえを再現している商品が多く、「吸いたい」気持ちをコントロールするのに役立つかもしれません。
電子タバコ初心者には、カートリッジ式で手入れが簡単なNONICO(ノニコ)がおすすめです。
禁煙パイポ
3つ目は、昔ながらの禁煙グッズである禁煙パイポです。禁煙パイポは煙が出ないことから、場所を選ばず吸えるのが特徴です。コンビニで入手できるため、好みのフレーバーを選び、リフレッシュ目的で使用するとよいでしょう。
禁煙3年目の効果についてまとめ
今回は、禁煙3年目に得られるとされる健康面の変化について解説しました。禁煙成功に関する明確な定義はなく、禁煙開始から3年経過しても油断はできないということがわかりました。ニコチンは依存性が高く、禁煙3年目でも再喫煙のリスクがあることを肝に銘じておきましょう。
また、禁煙継続年数が長くなればなるほど、病気の発症リスクが軽減する傾向にあります。禁煙3年目・5年目・10年目を迎えられるよう、なるべく早く禁煙を開始しましょう。

